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バージョン: 1.0.1

Dual Render Fusion

Dual Render Fusionは、Snapdragon Spaces for Unity SDKで使用できる拡張現実感(AR)の新しいコア機能で、同じAndroidのActivity内で、スマートフォンの画面と接続されたARグラスの両方に同時に描画できます。

また、Snapdragon Spacesで提供される完全な知覚機能とともに、スマートフォンのタッチスクリーン入力をフル機能で使用することができます。

NOTE

Snapdragon Spaces SDK for Unityのバージョン0.23.0から、Dual Render Fusion機能がSDKの一部として含まれています。最新バージョンのDual Render Fusionを使い始めるには、セットアップガイドに従ってください。

TIP

Dual Render Fusionを使用したプロジェクトを、旧バージョンから最新バージョンに移行する方法については、Dual Render Fusionの移行ガイドをご参照ください。

アーキテクチャ情報と対応プラットフォームについては、Dual Render Fusion Architectureのページをご参照ください。

HeadwornとDual Render Fusionの違い

Headworn

  • Dual Render Fusionを使用しない標準の方式です。アプリのプロセスはARグラスのみレンダリングし、スマートフォンの画面は別プロセスにより管理されます。

Dual Render Fusion

  • 1つのプロセス(Activity)が、スマートフォンとARグラスの両方に対してレンダリングする表示方式です。

比較表

HeadwornDual Render Fusion
スマホ画面のカスタマイズ限定的に可能(AndroidStudioを利用して、別アプリとしてデザインを行う必要があります)可能(Unity上で自由に行えます)
スマホでの文字入力不可能可能
スマホ側の単独利用不可能(スマホ側はコントローラーとしての機能しか持たないため)可能(グラス接続を検知して、グラスに表示を開始するような使い方も可能です)
グラス側のアプリ終了アプリ内での終了処理または強制終了に紐付きます。スマホ側のアプリ終了に紐付きます。
スマホ側のアプリを切り替えた際の挙動元アプリはグラス側に表示された状態で動作します。元アプリはグラス側に表示されなくなります。

Dual Render Capabilities

Dual Render Fusionは、スマートフォンをプライマリディスプレイとして扱い、ARグラス側をセカンダリディスプレイとして扱います。

エディター内ではARグラス側の映像はDisplay 2をターゲットにしていますが、実機上ではARグラス側の映像はDisplay 1をターゲットにしています。

このデュアルレンダリング機能は、新規または既存の2Dのアプリを、コード不要で3DのARアプリに拡張することができます。主なコンセプトは、2DアプリにARディスプレイとして2つ目のゲーム内カメラを追加することです。

Full Multi-Modal Input

Dual Render Fusionは、Snapdragon Spaces SDKで利用可能なXR入力(ハンドトラッキング、レイキャスト、視線ポインタを含む)を利用するオプションを通じて開発者にメリットをもたらすと同時に、ユーザーに慣れ親しんだタッチスクリーンの操作性を提供します。

マルチタッチ機能により、UIは既存のスマートフォンのアプリと同様にダイナミックになります。

モバイルアプリの拡張

スマートフォンはタッチ入力とディスプレイ表示が可能であるため、ARオブジェクトを追加することは簡単になりました。

この組み合わせにより、既存のモバイルアプリを、使い慣れた操作性を維持しながら新しい没入感のあるAR上で体験ができるようになりました。これにより、既存のアプリやデモをSnapdragon Spacesに迅速に移植することができます。

使用例

スマートフォンの機能が使える以上、Dual Render Fusionの使用例は無限にあります。以下はDual Render Fusionを利用することで、日常的な拡張現実がどのように見えるかの例です。

オンラインショッピング

タッチスクリーン入力を使えば、UIをスマートフォン向けに最適化できる一方、実寸大の家具や衣服などを選び、接続されたARグラスから直接見ることができます。

メディアの視聴

開発者は、タッチスクリーン入力機能を組み合わせて、スマートフォンでお気に入りの写真をスワイプしながら、ARグラスのハンドトラッキングを使い個々の写真を動かしたり拡大したりすることができます。

ゲーム

Dual Render Fusionにより、開発者はスマートフォンをモバイルゲームの完全なタッチスクリーンのコントローラーとして使用することができます。 さらに拡張現実(AR)によりアクションゲームを没入感のある映像として表示することができます。